2016年2月15日月曜日

長い話

月曜日の大川です!



さて、昨日は我々男子のアドレナリンが無限大になる日。

そう、バレンタインデーだったのだ。

我々男子は一欠片の情けをいただくため、寡黙な戦人になるのだ。

口に出してはいけない。欲しいという言葉は禁言だ。

「恥ずかしい」からだ。

我々男子にとって恥は死を意味する。



戦いは前日から始まる。

机の中やロッカーを綺麗にする。

チョコを入れやすくする為なのと、中を見られた時に清潔感を持たせる為だ。

そして必ず無臭にする。これが1番重要なのだ。

消臭スプレーを使用するのだが、決していい匂いにしてはいけない。

我々男子はいい匂いがしてはいけないのだ。

いい匂いがするという事は、机やロッカーの中を事前に見られる事を予測した行為といえる。

つまり、チョコを入れてくれと言っているも同然なのだ。

よって、使うべきは無臭の消臭スプレー。非日常を作り出してはいけないのだ。



そして我々男子は当日を迎える。

まず気をつけなければいけないのは、休み時間は極力教室から離れるという事。

これは勿論、チョコを机やロッカーに入れやすくする為だ。

が、しかし。目的は別にもある。

そう告白だ。

バレンタインデーにチョコを渡すということは即ち、告白されるということだ。

告白のないチョコレートなんて、本怖の仕事のない稲垣吾郎と同じである。存在してないのと一緒だ。

告白されやすいところは限られてはいるが、兎に角一目につきにくいところが良い。

教室なんて以ての外だ。

なるべくなら、静かで雰囲気の良い所。

自然と青臭い話が出来る場所がいい。



このように、数え切れないほどの努力をしても。本命を貰える我々男子は一握りしかいない。

多くの我々男子の命は散り、限られた極少数の者のみがリア充となる。

そして敗れ去った我々男子は、一握りの本命を仕留め、家庭を築いた父の偉大さを思い知る事になるのだ。




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